自動車の自賠責保険に未加入の場合
自動車自賠責保険の目的は被害者の救済ですから、自動車を所有するにあたり強制加入になります。万が一、自賠責保険未加入の場合は下記のような厳しい罰則があります。
★ 車内に自賠責保険の証書を置いておかないと30万以下の罰金になります。
これは意外に知らない人がいますが、自動車の自賠責保険に加入していても、自賠責保険の証明書を車の中に常においておかなければいけません。家においてはダメです。
★ 未加入、及び期限が切れてる場合は50万円以下の罰金または1年以下の懲役、さらに違反点6点減点で免許停止になります。
これは事故に関係なく、何らかの形で見つかればこの罰則があります。一斉検問の時に発見され罰則を受ける人もいます。特に原付や車検のない250cc以下のバイクでは、ついうっかり期限が切れているのを忘れて加入してない場合がありますので注意が必要です。ついうっかりでも自賠責保険の未加入、期限切れは罰則の対象になります。罰則がいやだから加入するというのではなく、自賠責保険は被害者救済を目的にした保険ですが、加害者をも救済する大事な保険です。特に原付バイクはこの機会にもう自賠責保険の確認をしておきましょう。
車の自賠責保険金〜こんな時は支払われない!〜
自動車の自賠責保険に加入していて事故を起こしても保険金が支払われない場合があります。
ではどんな時に自賠責保険を受けれないのでしょうか?
★ 無責事故
無責事故とは通常事故は双方に原因があります。どちらか一方が100%悪いということはマレです。が、このマレの場合を無責事故と言います。要は事故をおこして相手が完全(100%)に悪い場合です。例えば、信号待ちで止まっている車にわき見運転で衝突して衝突した方の運転手が死傷した場合がそうです。これでは自賠責保険は受けられません。相手への賠償金は任意保険で支払わなければなりません。任意保険に入っていなければアウトです。
★ 単独事故
自分の不注意で電柱等に衝突して死傷した場合です。自賠責保険は被害者救済保険だといってもさすがにこの場合は自賠責保険は受けられません。
★ 自動車運行以外の事故
運行の意味づけが非常に難しいのですが、例えば駐車場に止めてある車に、その駐車場で子供などが遊んでいて車にぶつかり死傷した場合等です。
車の自賠責保険金〜政府保障制度の利用〜
自動車の自賠責保険に未加入、及びひき逃げ、当て逃げ等により被害を被った場合賠償を受けることが難しくなります。泣き寝入りしかない状態です。
しかし、このような場合は国が運営している政府保障事業制度がありますので、自動車の自賠責保険が受けられなくてもそれを利用することができます。
これは自賠責保険でできる内払金、仮渡金こそできませんが保障金額は自動車の自賠責保険と同額で死亡で一人につき3000万円、後遺障害で75万円から4000万円、ケガの治療で120万円です。ただし保証金の支払時期が自賠責保険だと1ヶ月から数か月受けれますが政府保障制度だと6ヶ月から1年以上かかるのが自動車の自賠責保険との一番の違かもしれません。その支払いまでは自己負担しなければならないことになります。
それでも保障金がうけられるのですからまったく保障がないよりありがたいですね。それと加害者請求ができないことです。無保険車の場合加害者がはっきりしていても被害者が請求しないといけません。